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「完全初心者向け解説」知識ゼロでも分かる格安SIM講座! その1

この記事はこんな人に読んで欲しい!!

・携帯電話料金を見直したい人!もっと安くしたい人!

・格安SIMに興味があるけど、まだ何の知識もない人!

・「格安SIM」で実際に調べみたけれど、“単語”の意味すらよく分からなかった人!

・ドコモ・au・softbankと契約しているが、各社の豊富なサービスを持て余していると感じている人!

・Wimax等のポケットWi-Fiを使用しており、スマホでのデータ通信は最低限でもよいという人!


0. 初めに。スマホ料金を安くしたいあなた

 

こんにちは。

 

私事ですが、先日スマートフォンの契約内容を見直し、格安SIMに乗り換えました

 

具体的には、長年契約を続けていたドコモを解約し、新たに“UQ mobile”という携帯電話会社と契約をしました。これにより、月々の携帯料金を大幅に下げることに成功しました。

 

そもそものきっかけは、両親から、

 

「お前も今年から社会人なんだから、携帯料金くらい自分で払え」

 

と言われてしまったことです。まあ当然と言えば当然ですが…

 

去年までは学生だったので、ドコモの家族割に入っていて、料金も全額負担してもらっていました。そこで家族割りから抜けて、契約形態を単身用に変更しようとしたところ…

 

「スマホの料金って高くね?」

 

ということに気づきました。特にドコモは、家族割が利かせられる人や電話を頻繁に利用する人を除けば、かなりの高い契約料金を支払う必要があります。

 

ドコモは、携帯電話会社の最大手なだけあって、サービスは充実しています。ど田舎でも電波が届きますし、dTVやdマガジン、dアニメストアなどのエンタメカテゴリーも豊富です。

 

しかし、僕は東京に住んでいますし、dTVなどのサービスは“一回も使ったことがありません”。もしかしたら、使いもしないサービスに過剰なお金を払うことになるのでは?と思いました。

 

そこで、最近よく聞く「格安SIM」といものに注目しました。詳しい友人から、格安SIMはサービスを基本的なもの(電話・インターネット等)に絞る代わりに、月々の契約料金を安くしているもの、ということを教えてもらったからです。

 

例えるなら、航空業界におけるLCC(格安航空)のようなものでしょうか?Peachなどに代表されるLCCは、ANAやJALのような豊富なサービスはありません。しかし、「飛行機で移動する」ことのみにリソースを割いているため、ANAやJALでは考えられない圧倒的な低価格を実現しています。

 

私は常々から、スマホでは「電話・インターネット」さえ行えれば十分考えていたため、携帯電話会社のLCCである「格安SIM」にすることで、ストレスなく携帯電話料金を下げられるのではないかと思いました。

 

といことで、早速格安SIMについて調べて、自分に合った会社と契約しようと思ったのですが…

 

 

「まったく何言ってるのか分からん・・・・・?」

 

 

といった状態でした。今まで携帯電話ことは、家族とドコモショップの人に任せっきりだったので、そもそも携帯電話の仕組みそのものをよく理解していなかったのです。当然、どこの会社と契約するのが自分にとって最適か、判断もできません。

 

格安SIMで調べると出てくるのが、初見の単語の嵐です・

 

大手キャリア、MNVO、格安SIM、SIMカード、SIMロック、SIMフリー、MNP予約番号、格安スマホ・・・

 

一つ一つ、分からない言葉が出てくるたびに立ち止まって調べ、また戻る。というのを繰り返して、なんとか自力で(たまに詳しい友人に頼りながら)格安SIM乗り換えまでたどり着きました

 

結果、自分の満足する形での契約をすることができました。ドコモと契約していたときと比べても、スマホの使用感はほとんど変わりません。それなのに、値段だけを安くできました。

 

しかし、先の単語の意味が分からない状態だと、なかなか記事を読んでも理解が進みません。また、それらを分かりやすく、かつ体系的にまとめたページも、私には見つけられませんでした。

 

そこでこの記事では、格安SIMにまつわる知識を体系的にまとめた上で解説し、「格安SIMに興味があるけど、右も左も分からない」という人が、自分の判断で最適な契約プランを選べるようになることを目指します。この記事を読めば、先に挙げた専門用語の意味がすべて理解できるようになるはずです。

 

私はプロではなく、素人に毛が生えた程度の知識量です。しかし、そんな「ちょっと前まで素人だった」からこそ、皆さんの目線に合わせた解説ができるのでは、と思います。

 

とにかく分かりやすく噛み砕いた説明を心がけますので、ある程度知識がある人には冗長に感じられる部分もあるかもしれませんが、最後までお付き合いいただければ幸いです!

 

1.大手キャリアとは?

 

格安SIMを理解するにあたり、まずはスマホの簡単な仕組みについて触れていきます。

 

読者の皆さんは、スマホを使うために「ドコモ・au・softbank」の3社いずれかと契約をしているかと思います。

 

この3社をまとめて「大手キャリア(または大手キャリア会社)」と呼びます。

 

キャリア(carrier)とは、「何かを運ぶ人・物」という意味の英単語で、郵便配達員、新聞配達人、運送業者、運送会社、運送車…などと訳されます。大手キャリアが運ぶのは、電話やインターネットといった「情報」ですね(職歴、を表す方のキャリア(career)とは違います)。

 

そして、大手キャリアが提供している通信回線のことを「キャリア回線」と呼びます。あなたが日本のどこにいてもスマホで通信ができるのは、このキャリア回線が日本のあちこちに張り巡らされているからです。

 

しかし、キャリア回線は、駅や喫茶店などにある「フリーWi-Fi」とは違って、その大手キャリアと契約した人しか使えないような仕組みになっています。全国どこでも使える分、契約者以外が接続できないようにする“鍵”をつけておかないと、商売にならないですからね。

 

このときに「キャリア回線の利用許可証」の役割をするのが、“SIMカード”というものになります。

 

2. SIMカードとは?

 

SIMカードは、だいたい1cm×1cm程度の小さなチップで、実際にスマホの中に入っているものです。あなたのスマホで、ドコモ・au・softbankの回線で電話やインターネットができているのであれば、各会社の回線に対応したSIMカードが入れられているということです。

 

当たり前ですが、ドコモのSIMカードが入ったスマホで、auやsoftbankの回線につなげることはできません。これら3社の回線は日本中のどこからでもつなげられますが、SIMカードが入っていない=利用許可証がない状態のスマホでは、接続ができないようになっています。

 

もしあなたがドコモと契約しているのであれば、それはすなわち、ドコモのSIMカードにお金を払い、それをスマホに入れて使っているということなのです(ここ重要!)。

 

3. MVNOと格安SIM

 

ここから本題!さっきまでは、大手キャリアと契約してSIMカードを手に入れることで、キャリア回線が使えるという話でした。

 

しかし実は、このキャリア回線を、“大手キャリアとは契約せずに”使う方法があるのです。ここで出てくるのが「MNVO」と、そして「格安SIM」です。

 

MVNO(Mobile Virtual Network Operator)とは、「大手キャリアからキャリア回線をレンタルし、独自に管理・運営をすることで利益を得ている企業」です。

 

例えば、テレビCMがよく流れている「UQ mobile」は、auのキャリア回線をレンタルしているMVNOです。また、同じく名前をよく聞く「Y mobile」は、softbankからキャリア回線をレンタルしています。

 

そしてこれらMVNOの大きな特徴は、「サービスを基本的なものに絞ることで、月々の契約料金を大幅に下げて提供している」というところです。

 

先のLCCの例を思い出してみてください。MVNOの提供するプランには、

 

・インターネット(データ通信)

・電話

・その他、+αのサービス

 

くらいしか含まれていません。プランの選び方次第では、電話すらないものも選ぶことできます。その代わりに大手キャリアに比べて、ものによっては半額以上も契約料金が安かったりするのです。

 

そして、MVNOの提供する“レンタルキャリア回線”を使用するためには、そのMVNO専用のSIMカードが必要になります。それが、いわゆる「格安SIM」というものなのです。

 

格安SIMをかみ砕いて表現するなら「MVNOの回線を使用するために必要な、月々の契約料金が格安に設定されているSIMカード」ということになります。

 

ここまで読み進めた読者なら分かっていただけるかと思いますが、実は「ドコモから格安SIMに乗り換える」という日本語は、ちょっとおかしいのです。格安SIMはあくまでSIMカードの種類を指すことばであり、携帯電話会社を表す言葉ではないからです。

 

ドコモのような「大手キャリア」に対応する言葉は「MVNO」の方なので、「ドコモからUQ mobileに乗り換える」という言い方が正しいのです。しかし、格安SIMは、名前に“格安”とあるために値段が安いことが一目瞭然なため、MVNOではなく格安SIMという言葉の方が一人歩きしているのだと思います。

 

(かつては、携帯電話会社といえば「ドコモ・au・softbank」の3社しかありませんでした。しかし今は、MVNOのような形態の携帯電話会社が現れてきましたため、これまでの3社に「大手キャリア」という名前をつけ、これらを区別できるようにしたのです。)

 

4. てことは、つまり…!?

 

ここまでの話を読んで、

 

「じゃあ今使っているスマホはそのまま、中身のSIMカードだけ格安SIMに入れ替えれば安く使えるってことか!」

 

と思われるかもしれません。

 

残念ながらこれは、半分正解で半分不正解です。

 

理屈で考えれば、その通りなのです。どのキャリア回線を使用するかは、中身のSIMカードがなんなのかが重要なのであって、スマホ本体は関係ないはずです

 

しかし、そうはいかないのです。実は読者のほとんどのスマホでは、「特定の1社のSIMカードでしか回線接続ができない」という設定が加えられてしまっているのです!

 

これが、いわゆる「SIMロック」というものになります。聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

「SIMロック」の解説は、その2で!